こんにちは!たんぽぽです。
「長崎お葬式diary」にお越し頂きありがとうございます。
世界一葬儀費用が高いといわれる日本…
これってホント!?
日本消費者協会のアンケート調査結果によると
日本の葬儀費用の平均は195万円と公表されていますが…
なんかおかしくない!?
という疑問がふつふつと湧き上がってきたので
今回は
本当に日本の葬儀費用は世界一高いのか?
なぜ?どこに?必要なのか?
その理由と解決策をまとめてみたいと思います。
世界各国の葬儀費用の平均

世界各国の葬儀費用の平均を比べてみると
アメリカ 44万4000円
イギリス 12万3000円
韓国 37万3000円
という数字が出てきます。
この数字は、
日本の宗教学者、島田裕巳著
「葬式は、要らない」(2010年)
で紹介されているデータです。
納得がいかなかったので
少し調べてみると…
この数字に疑問を投げかけている方が
多いのです。
まず、アメリカの葬儀費用です
2016年の全米葬儀ディレクター教会の調査では
埋葬(土葬)の場合、約80万円
火葬の場合で69万円という結果が公表されています。
続いて、イギリスの葬儀費用です。
Sunlife Directの2014年のレポートでは
日本円で約105万円
日本の公正取引委員会にあたる競争市場庁
Competition and Market Authority、OMAの
2018年のレポートでは約90万円
墓石などを含めると100万円。
アメリカや、イギリスには
香典の習慣はありませんので
これらの葬儀費用は全額、
遺族もしくは故人の負担になります。
更に、昨今イギリスで社会問題になっているのが
葬儀の為に借金をする「葬儀貧困」だそうです。
内訳をみると明らかなのですが
イギリスの葬儀にかかる費用は
低所得世帯もほぼ同じ。
葬儀自体がシンプルで
日本でいうと家族葬?
これ以上、減らしようがないという印象です。
次に韓国。
資料としては、少し古いのですが
韓国消費者保護院の2005年のレポートによると
埋葬の場合170万円
火葬後、納骨堂を利用する場合で130万円。
冒頭で紹介した、世界各国の葬儀費用の平均。
アメリカ44万円
イギリス12万円
韓国37万円
この数字
実は…
1990年代の資料が参考にされているようです。
もう20年以上前のデータで
これと、2017年の日本のデータを比較するのは
正直、無理があると言わざるを得ません。
何故こんなに葬儀費用が掛かるのか?
その理由!

香典とお返しの習慣
2017年日本消費者協会の調査で
日本の葬儀費用の平均は195万円と公表されています。
この195万円に含まれている
飲食接待費30万円は
参列者の人数によってかなり違います。
葬儀一式の費用120万円の中にも
参列者に香典のお返しとしてお渡しする
会葬御礼や当日香典返しの代金が
含まれています。
これを全て一緒にして
全国平均というのはどうか?
という疑問は残りますが
とりあえず、そういうことにしましょう。
近親者など少人数で行われる欧米のお葬式に比べ
日本のお葬式は
故人との繋がりというより
喪主や遺族との繋がりが重要視される傾向にあります。
そのぶん、参列者が多くなるのですが
参列者が多ければ飲食接待費も
お返しも多く必要になり
当然、葬儀社への支払いも高額になるわけです。
全体として葬儀費用は高くなりますが
その代わり、香典も入り
終わってみればトントンというケースも
少なくありません。
実際に10年前に私が葬儀に掛けた費用は
100万円程。
その大部分を香典で賄えました。
昨年、お父さんが他界された
友人にも訊ねてみましたが
かなり会葬者が多く
会葬御礼は350個。
葬儀費用は150万円で
頂いた香典は全部で250万円だったそうです。
家庭事情はそれぞれですから
なんとも言えませんが…
あまり贅沢をせず
あれもこれもと見栄をを張らなければ
ある程度は香典で賄えると
感じています。
葬儀に最低限必要な物って
一般葬も家族葬も
そんなに大きな違いはないんです。
それならば、普通にお知らせをして
参列したい方には来て頂けば
そのぶん、香典も入るわけで
実は、家族葬より
一般葬の方がいいのでは?
と思うくらいです。
日本の場合は、
経済的に厳しいようなら
無宗教や1日葬などで60万円
直葬なら20万円ほどで
送る事も可能です。
確かに…
100万円でも高いですよ!
でも、世界各国の平均と比較して
「日本だけが極端に高過ぎる!」
「ぼったくりだ!」
という考え方は少し違う気がします。
葬儀社の人件費の問題!
葬儀費用が高額になる1つの要因として
人件費は大きいと思います。
斎場の建設費や維持費です。
昭和の時代は自宅で息を引き取り
自宅でお葬式を行うことが多かったのに比べ、
現在は病院からそのまま斎場へ
葬儀社はお客様のニーズに合わせ
各地域に斎場を建てています。
この斎場の建設と維持に
かなりのコストが掛かっていると思います。
葬儀社は365日24時間営業。
それぞれの斎場に常にスタッフを配置し
依頼に対応しなければなりません。
実際にお客様が斎場を利用する場合
ホテルのような設備を求める傾向にあります。
建物は綺麗なほうがいい
控え室も自宅と変わらない設備
お風呂もキッチンもあって当たり前
ゆっくり休めるよう個室にベッド
ドリンクサービスに
朝食サービス
通夜の食事も手配してもらい
接待にサービススタッフを確保
もちろん、片付けも。
斎場側は駐車場を完備し
警備員も付ける
便利であればあるほど
葬儀費用がかさんでくるのは
当然だと思うのですが…
違いますか?
古くて見栄えの悪い斎場と
出来たばかりの綺麗な斎場
あなたならどちらを選びますか?
僧侶へのお布施問題!

確かに仏式の葬儀ではお布施が高いです。
というか…
お葬式でしかお寺と関わらないから高くなる
まとめて負担するからそう感じてしまうのです。
キリスト教の信者さんは
毎月収入の5%~10%程度を
会費のように納めているそうです。
また、ミサの度に献金箱?が廻ってきます。
それらが教会の維持などに
あてられていると聞きます。
一方、時代と共にお寺離れが進む仏教
普段からお寺の維持の為に
寄付をする方は少なくなっています。
せめて…
月参りなどを定期的にお願いしたり
お彼岸やお正月には
お寺へお参りをするなど
日頃からお寺へ足を運んでおけば
お寺も葬儀に頼ることはなくなると思うのですが…
何十年かに1度
葬儀の時だけ僧侶を呼ぶというのが
当たり前になってしまい
普段、納めていない方が
まとめてお布施を納めるので高くなるのです。
お坊さんも人間です。
生活するにもお寺の維持にも
お金が必要。
これは、檀家だけの責任ではなく
お寺離れを許してしまった
僧侶側にも問題はあって
普段から行きたくなるようなお寺を作る
それなりの努力は必要だと思います。
なかには、高級車を乗り回していたり
上から目線で
全て命令口調
不信感を抱いてしまう僧侶がいるのも事実…
そんなお寺や和尚さんの為に
多額のお布施を包みたくないですよね!
将来的には
益々、お寺離れが進み
努力しないお寺は維持出来なくなるでしょう
私たちも
良い僧侶、いいお寺を選ぶ目を養い
お寺を維持していく努力が求められると思います。
ドイツでは、
教会税が設けられ
国民から税金として徴収し
教会の維持に充てているんだそうですよ。
日本の葬儀費用が高くなってしまったのには
残念なことに…
悪質な葬儀社の存在があったことは確かだと思います。
10年程前だったでしょうか…
「葬儀は儲かる」と囁かれ
いろんな業種の方が
葬儀業界に参入してきました。
あちこちに小さな斎場が建てられ
価格破壊が起こり
ネットで斎場を選ぶ時代になりました。
分かりにくかった葬儀費用も
明確に提示しないと
消費者から見捨てられる時代です。
情報に踊らされず
自分で判断し見極められる
確かな目を持ってください!
では、まとめます。
どうしても高額になりがちな葬儀費用
その解決策は?

「知る!」
この一言に尽きます。
情報がないから
知らないから
いざという時に流されるんです!
高額な買い物をするのに
下調べもせず
店員さんに言われるまま購入するから
後悔するんです。
冷蔵庫を欲しいと思ったら
広告を見比べませんか?
どこが安いのか
店舗を見て廻りませんか?
冷蔵庫には時間を使うのに
どうして葬儀の見積もりはしないのですか?
今や、葬儀も事前見積もりが当たり前!
そうやっていろんな情報を得て
自分の目で見て
比較して選ぶ時代です。
お伝えしたように
あちこちに斎場を建て
手を広げるとコストが掛かります。
あれこれサービスが付いて
お得な気がしても
そのコストは必ず
葬儀費用に跳ね返ってきます。
それより、周りを見渡してみて下さい!
少人数で
あまり手を広げず
こつこつ頑張っている
小さな葬儀社はありませんか?
斎場は少し古いかもしれません。
設備もスタッフの人数も
大手の葬儀社に比べれば劣るでしょう…
どちらが誠心誠意
まごころ込めてお葬式をしてくれるのか?
どちらがコスパは優れているのか?
自分の目で確かめて下さい!
費用は高くても
見栄えのする葬儀社か
派手さはないけど
堅実な葬儀社か?
選ぶのは あなたです!
今回は
日本の葬儀費用は本当に世界一なのか?
何故こんなに必要なのか?
その理由と解決策についてまとめました。
最後まで読んで頂き
ありがとうございました。